フレームレート(fps)とは?動画やゲームで求められる数値の違いを徹底解説!

2024年5月25日

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ゲームや動画のクオリティを大きく左右する要素の1つがフレームレート(fps)です。フレームレートは、映像がどれだけ滑らかに見えるかを決定づけ、動画を観る快適さを左右します

この記事では、フレームレートの基本概念から種類、高フレームレートがもたらすメリットとデメリットまで詳しく解説します。記事を読むことで、フレームレートに関する知識が深まり、最適な数値を選択できるようになるでしょう。

フレームレート(fps)とは

フレームレート(fps)とは

フレームレート(fps)は、映像やゲームにおいて1秒間に表示される静止画、すなわちフレームの数を指す数値です。フレームレートが高いほど、映像は滑らかに見えます。
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映像に与える重要性

フレームレートは映像の滑らかさを左右し、視覚的な認識に大きな影響を与えます。映像のリアリティがフレームレートによって向上し、深い没入感をもたすからです。

動きの速いシーンでは、高いフレームレートが映像のぼやけを減少させて、映像を鮮明にすることが可能です。低いフレームレートの場合はカクカクした映像になり、視聴者にストレスを与えてしまいます。

映画やアニメーション、ゲームなど、さまざまなジャンルで、フレームレートの数値の選択は大切です。特にゲームの場合、フレームレートはプレイヤーの反応速度やパフォーマンスに影響を与えます。快適な動画視聴やゲームプレイには適切なフレームレートの数値の選択が不可欠です。

リフレッシュレートとの違い

フレームレートとリフレッシュレートは混同されがちですが、異なる概念です。フレームレートは映像の滑らかさを決める要素で、1秒間に表示される静止画の枚数を指します。フレームレートは映像作成する側が設定していて、映画では24fpsが標準的です。

リフレッシュレートはディスプレイの性能を表し、1秒間に画面が更新される回数を指します。使用しているディスプレイの技術によって決まり、数値が高いほど滑らかに画面更新します。

リフレッシュレートがフレームレートに満たない場合、映像はカクカクした印象になります。リフレッシュレートがフレームレートを超えた場合、映像は滑らかになりますが、フレームレートのポテンシャルは引き出せません。

高性能ディスプレイでは、可変リフレッシュレート技術を用いて、フレームレートに合わせたリフレッシュレートの調整が可能です。フレームレートとリフレッシュレートはお互いに影響を与えながらも、映像に対しては別々の要素として機能します。

数値別のフレームレートの特徴

数値別のフレームレートの特徴

ここでは、フレームレートの数値別の特徴や用途を紹介します。

3~5fps

フレームレートは映像の滑らかさを決定する要素で、3~5fpsは非常に低いフレームレート数値です。映像はカクカクした動きとなり、快適に視聴するには不十分です。ただし、以下のような特定の状況や用途では3~5fpsが選ばれることがあります。

  • ストップモーションアニメーションなどの特定のアート作品に用いる
  • 監視カメラなど限られたデータ容量で長時間録画する
  • モバイルデバイスのバッテリー寿命を延ばす

以上のような例外を除き、通常の映像視聴やビデオゲームで快適な視覚体験を得るには、より高いフレームレートが求められます

24fps

24fps

映画の世界では24fpsが一般的なフレームレートの数値として長年使用されてきました。24fpsは人間の目が映像をスムーズな動きとして認識するのに十分な速さです。低フレームレートなので、データ量が比較的少なく、保存や配信が容易になる利点もあります。

映画特有の「フィルムルック」または「シネマティックルック」も生み出せます。アニメーションやテレビドラマでも多く採用されており、滑らかで自然な動きの表現が可能です。

24fpsで撮影された映像は、モーションブラー(動きのぼやけ)が自然に見えるのも特長です。しかし、高速で動くアクションシーンなどでは、24fpsだと不十分に感じる場合があります。

ビデオゲームなどリアルタイムレンダリングが必要な場合には、24fpsは通常使用されません。一方で、ストリーミングサービスやブルーレイなどの配信プラットフォームでは標準的なフレームレートです。

デジタルシネマにおいても標準として認識されています。24fpsは映画産業において基本的なフレームレートの数値です。

30fps

30fpsは映像が1秒間に30回更新されることを意味します。映画やテレビ放送で広く採用されているフレームレートの数値です。ビデオゲームやライブストリーミングでも標準的に用いられており、動きが自然で滑らかに見えるため、快適な視聴ができます。

24fpsよりも流動性が高く、滑らかな映像を観ることが可能です。ただし、60fpsや120fpsなどの高フレームレートと比較すると、動きの滑らかさでは劣る場合があります。激しいアクション映像や高速で動く物体を撮影する際には、より高いフレームレートがおすすめです。

ファイルサイズが小さいため、データ容量やインターネット速度に制限がある場合でも、アップロードやストリーミングが容易です。映像の滑らかさをある程度維持しつつ、ファイルサイズを抑えたい場合に適しています。

60fps

60fps

60fpsとは、1秒間に60フレームの映像を表示することを意味します。映像がとても滑らかで自然に見えるため、リアルタイムが要求されるゲームや高速で動く物体を映す際に役立ちます

スポーツ中継やレースゲーム、シミュレーションゲームなどでは、60fpsの利用によってリアルで快適な視聴が可能です。動きが速いシーンでも細部まで鮮明に映し出されるため、視認性が向上して映像から細かな情報を得られます

プレイヤーによっては、さらに高いフレームレートが必要な場合があります。映像編集では、60fpsで撮影された映像はスローモーション表現の際に有利です。さまざまな映像効果を生み出す場面でもメリットがあります。

60fpsで映像を存分に楽しむには、高性能なディスプレイや強力なグラフィックスカードが必要な場合があります。ファイルサイズが大きくなるため、大きいストレージ容量や帯域幅が必要なことも考慮しましょう。
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120fps

120fpsは、1秒間に120フレームを表示することを意味し、映像の滑らかさを大幅に向上させる効果があります。ゲームやスポーツ観戦など、動きが速いシーンでの効果は顕著で、リアルタイム性の向上が期待できます。

さらに高解像度の映像と組み合わせると、非常にリアルな視聴が可能です。プロフェッショナルな映像制作やVRコンテンツの分野でよく利用されます。ただし、120fpsを最大限に活用するには、以下のような特定の要件を満たす必要があります。

  • 高フレームレートに対応したディスプレイやデバイス
  • 大きなファイルサイズに適応したストレージや帯域
  • 編集する場合は、高いコンピュータスペック

高フレームレートのメリットとデメリット

高フレームレートのメリットとデメリット

高フレームレートは、映像が1秒間に表示する静止画の枚数が多いので、よりリアルな動きを再現できます。しかし、いくつかのデメリットも存在します。

メリット

高フレームレートを選択すれば、映像の品質は大きく向上します。動きが速く、正確な表現が求められる場面では、特に効果が顕著です。スムーズで自然な動きなので、長時間の視聴でも疲れにくいでしょう。ゲームをプレイする際は、反応速度が向上して没入感を高めます。

高速な動きのある映像でも、詳細に描写されます。アクションシーンでは細かい部分までクリアに観ることが可能です。プロフェッショナルなビデオ制作においても、高フレームレートは標準であり、高品質な映像作りに役立ちます。

モーションブラーを減少させ、ぼやけやゴースト現象を抑えられるので、鮮明な映像を維持することが可能です。さらに、高フレームレートはモニターやディスプレイのリフレッシュレートと同期しやすく、遅延などの問題を低減できます。映像のクオリティを重視する際には、高フレームレートの利用がおすすめです。

デメリット

高フレームレートの使用には以下のデメリットがあります。

  • ファイルサイズが大きくなり、ストレージを多く消費する
  • 配信やストリーミング時のデータ使用量が増加し、帯域の制限による影響を受けやすい
  • 撮影・編集するには高性能な機材が必要で、コストが高くなることがある
  • 対応していないディスプレイやプレイヤーがあり、コンテンツの互換性が問題になることがある
  • 映像に違和感を感じる場合がある
  • 編集時のレンダリング時間を長くし、製作プロセスを遅くすることがある

映画やドラマなどの伝統的な映像コンテンツは、24fpsが標準です。高フレームレートはリアル過ぎて、映画特有の質感や視覚体験を損なう場合があります。以上から、高フレームレートが常に最適な選択とは限りません。用途や状況に応じた適切なフレームレートの選択が大切です。

フレームレートについてよくある質問

フレームレートについてよくある質問

フレームレートに関して、以下のような疑問を抱く人が多いです。それぞれの疑問に回答します。

  • 60fpsと30fpsの違い
  • 動画の品質への影響
  • 他の数値のフレームレートへの変換可否

60fpsと30fpsの主な違いは?

60fpsと30fpsはそれぞれ以下のメリットがあります。

  • 60fps:動きが滑らかで細かい動きも鮮明に観えて、高品質な映像を楽しめる
  • 30fps:ファイルサイズが小さくてデータ保存しやすい

60fpsはゲームやスポーツなど動きが速い映像に適しています。一方、30fpsは映画やドラマといったコンテンツで伝統的に使用されています。映像の用途や観たい内容に応じて、最適なフレームレートを選択しましょう。

動画の品質への影響は?

動画の品質への影響は?

動画のクオリティに与えるフレームレートの影響は大きく、フレームレートが高いほど滑らかで自然な動きを実現できます。特に動きの速いシーンでは、フレームレートの差は顕著に表れます。スポーツの試合やアクションゲームでは60fps以上が、リアルで迫力のある視聴に最適です。

映画やドラマに多く使われる24fpsは、クリエイティブな表現に適しています。ただし、低いフレームレートは動きが不自然に見えることがあり、動画のクオリティを損ねがちです。

リアルタイム録画やストリーミングにおいては、データ処理と転送の処理スピードが大切です。目的に応じて適切にフレームレートの数値を選択しましょう。

フレームレートの数値は後から変えられる?

フレームレートは動画編集ソフトを使えば、アップコンバートとダウンコンバートが可能です。

アップコンバートはフレームが追加されて、映像が滑らかになる一方で、元の映像とは異なる質感になることがあります。ダウンコンバートはフレーム数を削減するので、動きに不自然さが出る場合があります。変換を行う際には、画質の低下や動きの不自然さに注意しましょう。

フレームレートの数値を変更する際は、映像だけではなく、音声の同期にも配慮する必要があります。映像に大きな影響を及ぼすフレームレートは、目的や内容に応じて慎重に調整しましょう。

まとめ

まとめ

フレームレート(fps)とは、動画やゲームにおける1秒間に表示される静止画像の枚数を指します。 映像の滑らかさとリアリティを左右し、視聴の快適さに大きく影響します。 フレームレートの数値別の特徴と用途は以下のとおりです。

  • 3~5fps:限られた動きしか表現されず、滑らかでない映像
  • 24fps:映画業界の標準
  • 30fps:一般的な動画の標準
  • 60・120fps:速い動きやリアルタイム動画に最適

高フレームレートを選ぶ際は、ファイルサイズの増加などのデメリットも考慮する必要があります。一度決定したフレームレートの数値は基本的に変更できませんが、編集による補正は部分的に可能です。適切なフレームレートの数値を選択すれば、よりリアルで快適な視聴ができます。
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